河川巡り 〜海老取川編〜
こんにちは、大沼です。
4月25日(金)に風穏やかな東京の河川を会長の指導のもと巡ってまいりました。今回の投稿では大田区・海老取川に着目しご案内いたします。
(Googleマップより引用)
またニューポートマリンクラブ会員で海老取川へ初めてお越しの際はクルー有りでの出航を推奨いたします。
海老取川は東京都大田区羽田空港島の西側、多摩川と京浜運河の間約2kmある川幅の狭い穏やかな川です。川岸にはプレジャーボートや作業船、遊漁船などが多数係留されています。羽田空港が目と鼻の先、海上保安庁特殊救難隊の基地やプライベートジェットなどが間近です。
今回はFR23シーガル28に乗船し多摩川の河口より遡上し海老取川へと入りました。当日は中潮、多摩川に向かった際の潮位は羽田空港付近で92.6cmです。
多摩川は暴れ川と呼ばれているにふさわしく、蛇行が多い川です。三枚洲と同じように竹竿が多く刺さっていました。特に空港から離れた海老取川のある、穴守に近づくにつれて増えていきます。多摩川と比較し海老取川は川幅の狭い静かな河川です。特に海老取川に入る大鳥居の付近は大変に浅く竹竿の左右どちらを通るか適切に判断する必要がありました。1500rpm程度に落としてボラが船体に叩きつけられながら針路を取り海老取川へと向かいます。
上記写真の防潮堤に沿いつつ右に転針し進みます。
また別日に海老取川へ徒歩で出向いた際、警視庁の警備艇「わかちどり」はこのような進路でした。航行の参考にご覧ください。
海老取川に入るとすぐ川岸で工事をしていました。また工事箇所を抜けても反対側の川岸は船が係留してあります。引き続き速度を節制し1200rpm程度で通過しました。上の写真で見える赤い橋は稲荷橋といいます。右側へ渡ると、天空橋駅や羽田イノベーションシティがあり足湯に浸かりながら離発着する飛行機を眺められます。大変おすすめです。
話が脱線し失礼いたしました。
稲荷橋を抜け、続いて環状八号線の穴守橋をくぐります。空港側から東京モノレールが顔を出し海老取川と京浜運河の一部では並走することができます。頭上を颯爽と駆け抜け一瞬で走り去っていきました。船とは段違いの速度です。
モノレールの駅が見えてまいりました。整備場駅です。整備場駅の横から海老取川にかかる橋は青宙橋と言います。2025年3月に供用された新しい橋です。白い塗装が輝いていました。
変わりまして、こちらは国土地理院より引用した1990年の海老取川です。
この地でもかつては造船が行なわれていたようです。またはしけも多くいます。
造船所がかつてあった場所はマンションに変わっています。時代の変化を感じますね。対岸には作業船が係留されており面影は少し感じ取れました。
いよいよ海老取川もあとわずか、川が開け昭和島が見えてまいりました。
海老取川の最後を飾るのは羽田可動橋です。
首都高速羽田線の遺構であり空港西入口から高速道に合流する際この橋が使われていました。先ほどの造船所や町工場が多々あり、背の高い船舶を阻害しないため可動するようになったそうです。現在では湾岸線の開通により使用されなくなりました。また橋の高さほどの船舶の往来もないように見えます。25年近く開いた状態ですが、首都高によると下に埋設されている羽田トンネルの改修のため再使用も検討されているようです。今後に興味が湧きます。
海老取川を抜け昭和島の南側は大変浅くなっています。干潮時には森ケ崎の鼻と呼ばれる干潟が現れます。首都高速に沿って北上し昭和島の横まで来てから東行してください。
長らくの閲覧ありがとうございました。たった2kmの川ではありますが、たくさんの見所があります。次の休日は海老取川へ出向いてはいかがでしょうか。
お待ちしております。